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兵法家伝書

「こうしようと一筋に思う心こそ、人が誰しも抱える病である。
 この病を必ず治そうというこだわりもまた、病である。
 自然体でいること、それが剣の道にかなう。
 本当にこの病を治すということなのである」
 
「柳生新陰流」の伝書「兵法家伝書」の「病気の事」からの一節です。
「兵法家伝書」を書した柳生宗矩は、徳川の第二代将軍秀忠と、三代将軍家光の剣術指南役を務め、また禅僧の沢庵和尚とも交流があり、それらの教えを晩年にまとめたものと言われています。
 
原文はもう少し長くて読み難い部分があります。
上の訳はNHKの「その時歴史が動いた」という番組で紹介されたときの文章です。
意訳的ではありますが、好きな文章なので紹介させていただきます。
 
「一筋に思う心」「必ず治そうというこだわり」を「病」と断じていますね。
一見正しいと思えるものも、そこに固執するようになると、上手くいかないよ、ということでしょうか。
 
なにかに一生懸命になるほど、またなれる人ほど、視野が狭くなりがちのように感じます。
広い視野を持ちつつ、自分の信じたものへの努力も怠らない。
なかなか難しいなと思う、今日この頃です。
みたいな (=゚ω゚)ノ